買い物(3/3)

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しかし、彼女がやっているピアノ塾は、月謝が安いのである。それ一点のみでピアノ塾を選んだ佳代子にとって、先生の性格は取るに足らないことであった。
先生は、ペコペコとしながらスーパーへ向かう。佳代子に気を取られすぎで、途中車にぶつかりそうになりながら、ペコペコしながらスーパーの入り口に吸い込まれていった。
そういえば、今日の練習まだしてないな。
車のエンジンをかけながら、佳代子は譜面を思い出す。あそこのスラーがうまくいかないのよ。ハンドルに手をかけ、家路についた。
その他
公開:23/09/08 15:29

どんぶり勘定

オリジナル短編を書いています。
同名で、ほかのサイトにも投稿しています。

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