人生のエンドロール

人生は映画に例えられ表現される。それで言えば葬式はエンドロールだろう。
多くの人が集まり、その終わりに涙する。が、エンドロールの最後まで付き合う人は少ない。途中で帰る人も多い。
そもそも何を以て葬式の終わりとする？火葬で終わりなのか、その後の宴会で終わりなのか、遺産配分の完了を以て終わりなのか…どちらにしろ、親族が片付けるべき話はまだまだある。エンドロールもまだまだ続く。
多くの映画はエンドロールが終わればそれで終了だ。劇場は明るくなり、帰り支度を始める。
だが最近の映画はエンドロールの後におまけの一コマ存在している。そんな一コマを、私は葬式にも見てしまった。
葬式は一度きり。だから葬式の後のその一コマを見られるのも一度きり。
私が偶然にも見てしまったその一コマは、次回作に繋がるものだった。
自分勝手な野望を叫び、眩しい笑顔で去って行くその姿は、私の中の悲しさも連れ去って明るくしてくれた。