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罠にかかった鶴の私を助けてくれたお爺さん。
私はその恩を返すべく布を織った。両親に感謝する。
「恩返しをするのなら、ものづくりを憶えなさい」
両親がそう育ててくれたからこそ、私はお爺さんとお婆さんに恩返しができている。
私は布を織る事が得意だが外国にいる知り合いは靴作りが得意である。
その知り合いも、小鳥の姿で空腹に喘いでいるところをお爺さんに助けられたのだとか…
小人の靴屋さん、なんて呼ばれ、夜に靴をこしらえては上手く一緒に暮らしているらしい。
一緒に暮らしていながらその姿を見せていない。私もそうしなきゃ。
万が一、正体がバレてしまえば私は一族の掟に従い、妖精の国へと帰らなければならない。
私はもっと、ここで暮らしていたい。
いつかは自分の店を持ち、布屋の女将さん、なんて呼ばれたい。
そんな願いは儚くも砕け散った。
機織りの音がする夜はもう来ない。
正体を見られた私は夜の空に翼を広げた。
公開:23/09/03 20:14

幸運な野良猫

yahoo!サーバーに問題が発生したらしく2022年9月1日より2週間入れなかったので新規にアカウント取得。
半年以上毎日Yahoo!IDでログインを試みるも、現在進行形でログインできない状態です。#EY003って何だ?
運営に報告するも、ずっと無視されております。自動応答メールだけが返ってくる…1年経過で、もう諦めた…

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