ガラクタ潜水艦

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弟がお腹に穴の開いたドラム缶を転がしてきた。
2人は入れそうな大きなドラム缶だった。
色は黄色だ。
何が入っていたのかは判らないけど、少しいい匂いがした。
「よし、これで潜水艦を作ろう」僕が言う。
ギザギザした口の缶詰の空き缶をいくつか繋いで先端に望遠レンズを取り付けた。
それで遠くまで見ることが出来る潜望鏡を作った。
ドラム缶に取り付ける。
次に取っ手の取れたお鍋の蓋をドラム缶に乗っけて外とのドアにした。
「やったー、完成だ。」2人で喜ぶ。
「じゃあ海まで運ぼう。」弟が言う。
海まで運ぶために2人で転がした。
まず、お鍋の蓋が取れた。
次に潜望鏡が外れた。
最後に潜望鏡のレンズが落ちて割れてしまった。
僕たちは最高にハイな気分になっていた。
そのまま海まで転がしていく。
黄色いドラム缶から良い匂いが漂ってくる。
ドラム缶はごろごろと音を立てる。
僕たちは最高にハイな気分になっていた。
SF
公開:23/09/02 23:26
更新:23/09/02 23:30

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