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美食家であり、料理長でもある私は新メニューを作る際とある儀式を行っている。
クリームを全身に塗り、お酢の香水を振りかけ、塩を軽くもみ込む。
注文の多い料理店こと山猫軒に迷い込んだ男二人に課せられた注文だ。私はそれを行う。
何の為か?味わってほしいのは料理だけじゃない。
私の腕前。私の経験。私の感じた感動。そうしたものを味わってもらうには私も食材の一つになる必要があった。
私は全ての料理に命を懸けていると言っても過言ではない。もし、一皿でも不味い料理を作ろうものなら美食を続けてきたこの身体を山猫軒の親分へと差し出す所存だ。
不味いものを口にした瞬間、私という食材は終わりを迎えるだろう。
夜中、準備を進める私は誰もいない筈の調理場でなぜか視線を感じる。そちらに視線を送ると青い眼玉がこちらをじっと見つめている。
山猫軒はいつだって私の傍にいる。音もなく、私を見つめては私の食べ頃を見計らっている。
公開:23/09/05 21:30

幸運な野良猫

yahoo!サーバーに問題が発生したらしく2022年9月1日より2週間入れなかったので新規にアカウント取得。
半年以上毎日Yahoo!IDでログインを試みるも、現在進行形でログインできない状態です。#EY003って何だ?
運営に報告するも、ずっと無視されております。自動応答メールだけが返ってくる…1年経過で、もう諦めた…

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