年齢半額シール

４０歳を過ぎ、未だ独身の私は結婚を諦めていると思われている。
４０過ぎれば、出産も難しいだろうと両親ですら私に期待をしていない。
だから私は年齢半額シールを貼った。４０過ぎの私は２０過ぎの小娘へと変化した。
そんな私に婚活パーティーでは多くの男が群がって来た。
やはり女は若い方がいいのか…そう思わずにはいられない。
だが、彼は違った。彼は老いすらも愛してくれた。
私の年齢半額シールに気がついても、彼だけは私と話をしてくれた。
私はそんな彼に惹かれ、お付き合いを始めた。
聞けば彼も年齢半額シールを貼っていると言う。
見た目は２５歳くらい…５０歳でも４０過ぎの私は全然OKだ！
彼は首を横に振ると年齢半額シールを１枚…もう１枚剥がす。
彼は１００歳を越える老人だった。
それでも私の彼に対する愛は変わらない。
だって１００歳を超えているんですもの。もう少し待てば、彼の遺産は私のものになるのだから。