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ある日、次郎君は道に落ちているコミック本を見つけた。
人に踏まれているその本を、彼は「燃えるゴミ」のゴミ箱に捨ててやった。
すると彼の前に、1人の妖精が現れて言った。
「ありがとう。僕はコミックの精。お礼に君を、しばらく“コミックの主人公”にしてあげる」
次郎君は喜んでうなずいた。
その日から、彼の体のまわりに、ぼんやりと“フチどりの線”が見えるようになった。つまりコミックの登場人物のように「輪郭(りんかく)」が付いた。
さらに、彼がしゃべると、その声がしている間、空中にマンガの“ふきだし”のような線が出るようになった。コミックだから、セリフにはすべて“ふきだし”があるのだ。
ふきだしの線は、少し離れた所から見ると、なんだか風船のように見える。
そのせいで、次郎君はしばらく、まわりの人から、「風船男」というあだ名で呼ばれるようになってしまった。
コミックの人物も、けっこうラクじゃない。
人に踏まれているその本を、彼は「燃えるゴミ」のゴミ箱に捨ててやった。
すると彼の前に、1人の妖精が現れて言った。
「ありがとう。僕はコミックの精。お礼に君を、しばらく“コミックの主人公”にしてあげる」
次郎君は喜んでうなずいた。
その日から、彼の体のまわりに、ぼんやりと“フチどりの線”が見えるようになった。つまりコミックの登場人物のように「輪郭(りんかく)」が付いた。
さらに、彼がしゃべると、その声がしている間、空中にマンガの“ふきだし”のような線が出るようになった。コミックだから、セリフにはすべて“ふきだし”があるのだ。
ふきだしの線は、少し離れた所から見ると、なんだか風船のように見える。
そのせいで、次郎君はしばらく、まわりの人から、「風船男」というあだ名で呼ばれるようになってしまった。
コミックの人物も、けっこうラクじゃない。
ファンタジー
公開:23/08/13 13:59
更新:23/08/13 14:12
更新:23/08/13 14:12
雑貨関連の仕事をしています。こだわりの生活雑貨、インテリア小物やおもしろステーショナリー、和めるガラクタなどが好きです。
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