4時44分44秒、四丁目の怪～番外～

「4時43分…よし、もうすぐだ。」

俺はさすらいのユーチューバー。
巷で噂の「4時44分44秒四丁目で、怪しい声が聞こえて追いかけてくる」という怪異を聞いて、撮影にやってきたのだ。しかも、今日は４月４日！更に『４』を揃えてやったぜ！！ハラハラ？ドキドキ？わくわくしながら、その時を待った。そして、

―4時44分44秒

さぁ、何が起きる？何が聞こえる？

だが時間は虚しく過ぎ去った。もう一分粘ってみる。

「何も起きねーじゃねーかよっっ！！」

苛立ち混じりに吐き捨て、撤収した。

だがどうにも諦めきれず、翌日、一応撮った動画を確認してみると、

「あれ？」

俺の背後に禍々しい影がハッキリと映っていた。なんだこりゃ？

時刻は4時44分44秒。偶然にも今と同じだ。


『アソボウヨ』

俺の背後で声がした。そして俺は…


「ね？知ってる？あのユーチューバー、行方不明らしいよ」