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友人の諒に連れられ山奥の滝壺を訪れた。この滝壺には主という蛇の神様が祀られている。ここらの土地が豊なのはその主がいるからだという伝承があるのだが、そんな主の祠を諒が釣りをしている最中、足を滑らせ倒れた際に崩してしまったそうだ。
「うわ、これか」
祠は積石の様に幾つかの石を積み上げたもので、幸い石に損傷はないがこれを一人で元に戻すのは困難だろう。
「頼む。力を貸してくれ」
手を合わせる諒に頼み込まれた。真夏に肉体労働は避けたいが仕方ない、友人の頼みだ。
やっとのことで全ての石を積み終えることができた。一息吐こうとその場に座り込み滝を眺める。自然が作り出した美しい絶景。眺めていると不思議と日々の悩みも不安も何もかも忘れさせてくれた。
「そういえばさ、釣りしてたら滝壺の水面に巨大な目玉が現れたんだよ」
この時滝壺の中で、塒を巻いた巨大な白蛇が僕らを見つめていたことを知る由もない。
「うわ、これか」
祠は積石の様に幾つかの石を積み上げたもので、幸い石に損傷はないがこれを一人で元に戻すのは困難だろう。
「頼む。力を貸してくれ」
手を合わせる諒に頼み込まれた。真夏に肉体労働は避けたいが仕方ない、友人の頼みだ。
やっとのことで全ての石を積み終えることができた。一息吐こうとその場に座り込み滝を眺める。自然が作り出した美しい絶景。眺めていると不思議と日々の悩みも不安も何もかも忘れさせてくれた。
「そういえばさ、釣りしてたら滝壺の水面に巨大な目玉が現れたんだよ」
この時滝壺の中で、塒を巻いた巨大な白蛇が僕らを見つめていたことを知る由もない。
ファンタジー
公開:23/08/10 20:00
空想世界を広げる為書き連ねます。アドバイス、ご指摘いただけると幸いです。
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