秋とカンガルーその3

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小学校で飼育しているカンガルーに「秋」と名付けた。秋に小学校にやってきたからだ。
なぜ小学校にカンガルーがいるのかというと、近くに食肉用のカンガルーを飼育している牧場があり、そこから小柄でひ弱なカンガルーをもらってきたのだ。
カンガルーは臆病というが、「秋」はよくなついた。群れで生活する動物なので、子供たちを仲間だと思ったのかもしれない。
元々体が弱かったからか、「秋」は3年後に死んだ。小学校にきたときと同じく、「秋」に旅立った。
「秋は実りの季節だから、秋はみんなの心に大きな実りを残して、天国に旅立ったんだ」
校長先生はそのような主旨の話をした。
「秋」のお墓は、校庭の隅に、小さな塚となっていまも残っている。
その他
公開:23/08/09 08:33

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