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休日の午後3時。
夏空のド真ん中で大笑いしていた太陽もほんの少し落ち着き始めたが、やはり暑い。

図書館からの帰り道、額の汗を右腕で拭う。左肩の5冊の本の入った手提げがいつもより重く感じる。
少し休憩しようと自販機で炭酸水を買い、近所の公園にあった木陰のベンチへ腰を下ろす。鋭い日差しながら空気はからりとしており、ほんの少し風も吹いているので、樹の下に伸びる影へ入ると心が和らぐ。
荷物も下ろし、ペットボトルをあけた瞬間、移動中の揺れのせいか炭酸水が溢れ出し、地面へ零れ落ちた!

ややしょんぼりしつつ濡れた手をハンカチで拭き、足元の小さな炭酸の水溜りを眺める。すると、木漏れ日によって描かれたトカゲみたいな影がチョロリと現れて、炭酸の水溜りをペロリと舐め、ぴくりと身を震わせた。

私は借りてきたばかりの図鑑で爬虫類の項目をすぐに開いた。…あった!木漏れ日トカゲ!中々出会えない珍しいトカゲだ!
その他
公開:23/08/08 21:28
#爬虫類の日

ネモフィラ(花笑みの旅人)( 気の向くまま )

読んでくれてありがとう!

寒い季節になったから、気が向いた時にふらりと立ち寄ってゆるーく投稿しています。

 

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