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私には夢がある。でもそれは叶いもしないもの。羨んでくすむ心に嫌になった。もう一層諦めてしまおうか。
「君にはうんざりだ」
「何よ今のはあなたの所為でしょ」
下校中、夫婦の揉め事を目撃した。そこへ一人の老人が話に割って入った。
「何だよ爺さんこっちは取り込み中だ」
「まあまあ」
と老人は二人の手の甲に花の模様を描いた。するとギクシャクしていた夫婦が突然悪かったと和解し手を繋いで去って行った。私は目を疑った。この老人は何者だろう。
「お爺さん今のは?」
「おや見られていたか。花描きと言って人の淀んだ心を洗い清めてくれるおまじないじゃ。儂はこれを生業に旅しておる」
この人なら私を救ってくれるかも、事情を話すと老人は微笑んで花を描いてくれた。
「お嬢さん、周りと比べるより自分の蕾を確かめなさい。やがてあなただけの花を咲かすため、この花を手にもう迷わないと咲き誇りなさい」
私の心に希望が咲いた。
「君にはうんざりだ」
「何よ今のはあなたの所為でしょ」
下校中、夫婦の揉め事を目撃した。そこへ一人の老人が話に割って入った。
「何だよ爺さんこっちは取り込み中だ」
「まあまあ」
と老人は二人の手の甲に花の模様を描いた。するとギクシャクしていた夫婦が突然悪かったと和解し手を繋いで去って行った。私は目を疑った。この老人は何者だろう。
「お爺さん今のは?」
「おや見られていたか。花描きと言って人の淀んだ心を洗い清めてくれるおまじないじゃ。儂はこれを生業に旅しておる」
この人なら私を救ってくれるかも、事情を話すと老人は微笑んで花を描いてくれた。
「お嬢さん、周りと比べるより自分の蕾を確かめなさい。やがてあなただけの花を咲かすため、この花を手にもう迷わないと咲き誇りなさい」
私の心に希望が咲いた。
ファンタジー
公開:23/08/08 20:00
空想世界を広げる為書き連ねます。アドバイス、ご指摘いただけると幸いです。
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