エゴさち

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34歳、夏。変わらない毎日、ものすごい暑さに身体も心も負けて、エアコンがガンガンきいている四畳半で、エゴサしてみた。件数が34年間を物語っているのかしら。

大学のサークルのしょうもない写真。まだそこまで懐かしくはない。
同姓同名の輝かしい経歴を見ていると、持っているスマホを落としそうになってくる。

一気に最終の検索ページにうつる。
そこには、ある雑誌の投稿ページ。『伝えられなかった想い』

「いつか、僕の年を越えて、大きく育つ君が、僕の希望」

投稿者の名前は、中学の時の担任。

唯一話した覚えがあるのは、先生が育てていた大根を引っこ抜いた思い出。
「きれいに抜けた!先生見て!」
「きれいでつまらない」
「なによ、卑猥なのでも求めてたんですか〜?」
「きたないほうがきれいにきづける」

先生は闘病の後、45歳で亡くなったと誰かから聞いたのを思い出した。

あと11年。ホワット私の希望?
青春
公開:23/08/01 22:08

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