魂の色~人生いろいろ~
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「ボク、亡くなった人の魂の色が見えるんだ。」
転校生のベンがある日、僕にそう言った。
「こないだ亡くなった、近所のおばさん宅の屋根にね、とげとげした真っ赤な火の玉みたいな塊を見かけたよ。」
あのおばさん、怒りっぽかったからなぁ~…。
死相も良くなかったらしいし。
それからもちょくちょく、ベンからそういう話を聞くようになった。
「昨日、亡くなったっていう、きみの家の向かいのおじいさん宅の、2階の窓の所にね、小刻みに震えている青白い火の玉を見かけたんだ。」
心当たりない?
うーん、親の話では、息子さんと絶縁状態だったらしいから、とうとう仲直りできなかったんじゃないかなぁ?
地域のお世話をしているうちの母が葬儀に行ったら、棺の中のおじいさんが寂しそうな顔をしてたって呟いてたなぁ…。
「死に顔って嘘つけないもんね。」
後悔のない生き方を。そう言ってベンは転校していった。
転校生のベンがある日、僕にそう言った。
「こないだ亡くなった、近所のおばさん宅の屋根にね、とげとげした真っ赤な火の玉みたいな塊を見かけたよ。」
あのおばさん、怒りっぽかったからなぁ~…。
死相も良くなかったらしいし。
それからもちょくちょく、ベンからそういう話を聞くようになった。
「昨日、亡くなったっていう、きみの家の向かいのおじいさん宅の、2階の窓の所にね、小刻みに震えている青白い火の玉を見かけたんだ。」
心当たりない?
うーん、親の話では、息子さんと絶縁状態だったらしいから、とうとう仲直りできなかったんじゃないかなぁ?
地域のお世話をしているうちの母が葬儀に行ったら、棺の中のおじいさんが寂しそうな顔をしてたって呟いてたなぁ…。
「死に顔って嘘つけないもんね。」
後悔のない生き方を。そう言ってベンは転校していった。
その他
公開:23/07/31 11:46
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