ねあげ

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家の近くのスーパーへ行くと、常に買っていた物が一段と値上がりしていた。
取り敢えず買わずに、別の駅の近くのスーパーを覗いてみた。
何と同じ商品が安いではないか、私の目はキラリと光った。
この日から私のスーパー巡りが始まった。家の周辺には少し足を延ばせば5軒のスーパーがある。
以来あちこちの店を歩きながら、買い物の日々だ。知らぬ間に季節が進み気温もグーンと上がっていた。当初は散歩も兼ね良いかと思っていたが、私の体は遂にねを上げ動けなくなった。早くねを下げないと行けないと焦った。
今までの自分の心のねんが強過ぎ、イライラする毎日を反省した。
心のねんのレベルを下げようと、”ん”をとって、ねさげをする事にした。
次の日、体は軽くなりイライラも消えた。何を見聞きしても動揺しなくなった。もっとねさげをしてやろう、気が付けば気温も下がっていた。
私はどのタイミングで外した”ん”を戻そうかと考えている。
ファンタジー
公開:23/08/04 10:31

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