市民プール

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仕事をクビになった、暑い夏。
気晴らしにプールにいくことにした。
調べると歩いて15分の場所に市民プールがあった。
ロッカールームに行くとおじいさんたちが5人ほど。
「やっぱり自分がくるような場所じゃなかったか・・」
プールの中に入ると、若い男女や子供たちがたくさんいる。
ウォータースライダーからは子供達が歓声をあげながら降りてくる。
何年振りだろうと思い切って滑ると、意外とすっきりして楽しい。
何度も滑った、嫌なことを忘れるように。
休憩しようとベンチに座った。すると目の前にある鏡に、若々しい自分が映っている。野球部だったころのような日焼けに筋肉、艶のある肌。
その後もスライダーを滑った。滑るごとに若返っていく。
若返った自分はとても元気だ。体も軽いし、心も元気になっていくようだった。

そろそろ帰らなければと、冷たい強制シャワー浴びてロッカーに戻ると、
そこにはいつも通りの自分がいた。
ファンタジー
公開:23/07/20 16:06

空飛びペンギン( 関東 )

ご覧いただきありがとうございます。

俳優業の傍ら、趣味でショートショートを製作しています。
田丸先生の書籍を読んでから、楽しく作っております。
ご意見、ご感想いただけると嬉しいです。


名作文学の朗読Youtubeを行っています。
http://www.youtube.com/@akky_roudoku

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