菩薩と如意宝珠
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江戸時代のとある長屋の片隅で。一人の少女が腹を空かせていた。家は貧しく、今日も口に入れたのは豆粒のみ。戸をあけて、ぼんやりしていると。戸口に光る珠を見つけた。飴だ。思わず口に含む。甘くない。ぺっ!腹いせに部屋の隅へ投げてやった。コロコロコロ…。
すると。隅っこからするするする…と立派な麻が伸びてきた。少女は驚いて両親を呼んだ。この日から、一家は食べるものに困らなくなった。
その頃、天上では。
「お前、如意宝珠をどこへやったね?」
一人の菩薩が〈問〉を受けていた。
「私の不注意から下界へ落としてしまいました宝珠につきましては、この通り此処に。」
謝罪の言葉と共に、天神にお返しする。頬から顎にかけて汗がつたう。
「始末書をお出し」それと、
「影響があった事象については速やかに正しておくのだよ」
「かしこまりました。」
しかし、菩薩は少女の笑顔を思い、罰を受ける覚悟を決めた。
すると。隅っこからするするする…と立派な麻が伸びてきた。少女は驚いて両親を呼んだ。この日から、一家は食べるものに困らなくなった。
その頃、天上では。
「お前、如意宝珠をどこへやったね?」
一人の菩薩が〈問〉を受けていた。
「私の不注意から下界へ落としてしまいました宝珠につきましては、この通り此処に。」
謝罪の言葉と共に、天神にお返しする。頬から顎にかけて汗がつたう。
「始末書をお出し」それと、
「影響があった事象については速やかに正しておくのだよ」
「かしこまりました。」
しかし、菩薩は少女の笑顔を思い、罰を受ける覚悟を決めた。
その他
公開:23/07/25 00:02
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