ゆれる水玉

けいこおばちゃんが、ワンピースを作ってくれた。ちょっとお姉さんぽい、白いワンピース。ノースリーブで、水玉もついている。水玉模様じゃなくて、本当の水玉だよ。ピンポン玉ぐらいの、ちょっと大きめの、ぷっくりした水玉。お外を歩くと、青い空が映って、白い雲がゆっくりと流れてるのまで見えるんだ。水玉は、お日様の光でキラキラ光って、風が吹くと、しわしわ細かい波を立てて、ぷるぷるゆれるんだ。ぴょん、と飛び跳ねてみると、水玉が上下にぷるんとゆれた。トットットッ、速歩きすると、２つの水玉がくっついて楕円形になった。トットットットットッ、スピードをあげて走ってみる。風を切って走ると、お腹にあった水玉たちが背中の方に流されていく。水玉同士がくっついて、それがまた他のとくっついて、ひょうたんみたいな形になって、またそれが他のと一緒になって、うちわサイズの大きな水玉になって……ポトン。地面に落ちちゃった。