短気は損気

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「短気は損気」

カッとなりやすい私に、祖母が言っていた。

「気が短いのに、ええことはないぞ」

私はいつも、「はいはいわかったわかった」と軽く流していた。



今思うと、あの時の祖母の言葉をしっかり受け止めておけば良かったと思う。
真っ赤に染まった床に、転がっている友人だったもの。
くだらない言い争いだったのに。
いつものことだったのに。
また、カッとなってしまった。

「短気は損気…か…」

血の着いた包丁を床に投げ捨てて、私は警察へ連絡をするのだった。
その他
公開:23/07/18 07:41

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