修羅場
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「すいません、コーヒー頂けますか?」
「かしこまりました」
いつものようにサラッと接客をこなす店員は、客を待たせないよう早歩きでカウンターへと向かう。しばらくすると、従業員の控室から女性の甲高い叫び声が聞こえた。
「何事だ!?」
店長が駆け寄ると、ドアと床の隙間から粘性の高い黒ずんだ液体が、じわりとカウンターへ流れ込んでいる。
ドアを開けると、コーヒーをこぼして腰を抜かした先程の店員が、ある一点に向かって指差していた。
「…お前、なぜここに…」
店長の妻だった。
「あなた、いつからなの?」
「な、なにがだ…?」
「いつ付き合ったか聞いてるのよ!」
妻は、店長の愛人にもう一度包丁を突き刺した。
「さ、3年前かな…」
すると、妻は腰を抜かしたままでいる店員へ視線を向けた。
「あなたもよね…」
割れた窓ガラスの向こうには、暗雲が立ちこめていた。
「かしこまりました」
いつものようにサラッと接客をこなす店員は、客を待たせないよう早歩きでカウンターへと向かう。しばらくすると、従業員の控室から女性の甲高い叫び声が聞こえた。
「何事だ!?」
店長が駆け寄ると、ドアと床の隙間から粘性の高い黒ずんだ液体が、じわりとカウンターへ流れ込んでいる。
ドアを開けると、コーヒーをこぼして腰を抜かした先程の店員が、ある一点に向かって指差していた。
「…お前、なぜここに…」
店長の妻だった。
「あなた、いつからなの?」
「な、なにがだ…?」
「いつ付き合ったか聞いてるのよ!」
妻は、店長の愛人にもう一度包丁を突き刺した。
「さ、3年前かな…」
すると、妻は腰を抜かしたままでいる店員へ視線を向けた。
「あなたもよね…」
割れた窓ガラスの向こうには、暗雲が立ちこめていた。
ホラー
公開:24/02/25 17:21
2023/10/19に参戦した新参者です。忌憚のないコメントお待ちしております。
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