行列のできるリモコン
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俺達ドミノ部は、文化祭の出し物として体育館全体を使って1万個ドミノに挑戦した。部長の土井を始めとする俺達は一週間前から準備を始め、一つ一つ慎重に並べていった。そして完成間際、徹夜の疲れからか部長がドミノに小指をひっかけた瞬間、ドミノは一気に倒れた。
もう文化祭開始まで1時間しかない。顧問の先生が現れた。
「大丈夫、お前達の想いは先生が引き受けた」
右手に何かリモコンのようなものを持っていた。
開始時間。先生のリモコンボタン一つで元通りになった一万個のドミノの前に俺達は立っていた。
「ドミノ部全員が一週間かけて並べた、このドミノ。果たして成功するのでしょうか?」
先生は笑顔で俺達をドミノの開始地点へ誘った。土井も三輪も野田も泣いていた。ドミノじゃない、何かが崩れていく音が聞こえた。
俺はリモコンを奪い、ドミノの最終地点へ投げ込んだ。今までで、一番悔しいドミノの音がした。
もう文化祭開始まで1時間しかない。顧問の先生が現れた。
「大丈夫、お前達の想いは先生が引き受けた」
右手に何かリモコンのようなものを持っていた。
開始時間。先生のリモコンボタン一つで元通りになった一万個のドミノの前に俺達は立っていた。
「ドミノ部全員が一週間かけて並べた、このドミノ。果たして成功するのでしょうか?」
先生は笑顔で俺達をドミノの開始地点へ誘った。土井も三輪も野田も泣いていた。ドミノじゃない、何かが崩れていく音が聞こえた。
俺はリモコンを奪い、ドミノの最終地点へ投げ込んだ。今までで、一番悔しいドミノの音がした。
青春
公開:24/02/19 16:14
たらはかに
https://twitter.com/tarahakani
猫ショートショート入選 「猫いちご ・練乳味」
渋谷ショートショート入選 「スク・ラブラブ・ランブル交差点(哀)」とか。
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