テレビ廃止令

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遂に政府はテレビの悪影響は計り知れなく百害あって一利なしとて、テレビ廃止令を国会で可決させた。即刻発令され翌日より一切のテレビ放送は止められ、国営放送・民放局とも困惑するも、結局は会社整理に取り掛からず負えなかった。
この影響は多大で放送局、下請け会社、広告主、更にテレビメーカー等も慌てた。
ここにリーマンショック以来の大量失業時代が到来した。
シニヤー世代の暇を弄んでいた人々は、テレビ無しでは何を楽しみに生きたら良いかと途方に暮れた。
僅かなメリットはテレビの一方的な情報配布で、会話力・判断力を育むのは難しく、又他人と接する時間も少なくなり、コミュニケーション能力が害われ、人見知りになる弊害を奇しくも防いだ。
しかし多くの芸能人や評論家、コメンテーター等は、職探しとなった。
一方ターゲットにアプローチできるインターネットでの宣伝を行う企業も増えたが、シニヤーはその方法は分からなかった。
ファンタジー
公開:24/02/22 12:55

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