自他ともに認める美女の私がフラれた理由

野球バカだった元彼がドラフト一位指名を受け、大金を手に入れた。
それを聞いた私は元彼に連絡し「復縁してやってもいい」と言ってやった。
今のコイツなら私の恋人にふさわしい。さ、早くOKしなさい。
『相変わらずお高くとまってんな。答えは勿論NOだ』
…はぁ！？何言ってんの？私が付き合ってあげるって言っているのよ！何断ってんの！？
『俺を高く評価してくれるのは嬉しいけどさ…俺にとっちゃいまのお前、完全にストライクゾーンを斜め上行くボール球なんだよ。死球同然だから手を出すなんてありえないよ』
何？野球の話？私、野球分んないからもっと分かりやすく説明しなさい！
ムカつく。こんな奴にフラれるなんてありえない。
『そもそも俺、婚約者いるから。性格がカーブ球のお前と違って、ド直球な彼女が』
ちっ！何だもう唾ついてんのかよ。連絡して損した。おい。代わりに誰か紹介しろ。
『いやお前、誰に聞いてもアウトだから』