着陸
0
2
「今なら特別にコックピットの見学ができますよ」後ろから声をかけられた。あと30分で到着のタイミングでトイレに立った時のことだった。突然のことにどう答えたか覚えていない。気がついた時には操縦席に座っていた。ヘッドフォンからは管制官からの指示が聞こえ、室内には自分しかいない。着陸しなければいけないらしい。でも、どうやって?僕はただの乗客だ。機内アナウンスは、間もなく着陸することを告げている。どうしたらいいんだ?手が震え、体中の汗が吹き出てくる。絶体絶命、僕だけでなくこの飛行機に乗っている全員が!これは悪夢か?誰か助けてくれ。
ああ、よくわからないが、無事着陸したらしい。心臓がバクバクして、何が何だかわからない。機内アナウンスが、着陸を告げている。
「急がないと、オシのライブに遅れる」
そう思って操縦室を出ると、リュックを背負った僕が、にこにこしながら通路を早足で通り過ぎて行くのが見えた。
ああ、よくわからないが、無事着陸したらしい。心臓がバクバクして、何が何だかわからない。機内アナウンスが、着陸を告げている。
「急がないと、オシのライブに遅れる」
そう思って操縦室を出ると、リュックを背負った僕が、にこにこしながら通路を早足で通り過ぎて行くのが見えた。
その他
公開:24/01/28 21:27
2023年10月から参加しています。作品を読んでいただき、ありがとうございます。
最近noteへの投稿も始めました。よろしかったら、そちらもご覧ください。エッセイ、短歌なども載せています。https://note.com/real_condor254
コメントはありません
ログインするとコメントを投稿できます