働かなくてもいい世界

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「もう働かなくてもいいんだ!」

人々が歓喜してこう言った5年後、彼らの大半は殺された。

AIが高度に発達し、人々は働かずともあらゆる生産物やサービスを得られるようになった。多くの人が職を失うことになるも、世の中の大半は無料で提供されるために、生きていく上で心配はない。多くの人は歓喜してこの状態を受け入れた。

しかし、この状態を喜ばない者もいる。政治家や政府高官、特権階級等ー国民の税収によって地位を確立してきた者達である。
AIによって国民の生活が担保される今、国家の運営を行う代わりに税収を得て特権を維持するという方便が通用しなくなったのである。
このままではあらゆる人間の権利が平等となり、贅を尽くした生活が脅かされるかもしれない。そう考えた支配者層は、自分達の生活を守るために一つの結論に辿り着いた。

ーー我々の特権に関わる者以外全ていなくなれば解決するーー

5年後国家は死滅した。
SF
公開:24/01/18 23:40

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