ことのはガール

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「来週の大会は100%のパフォーマンスを行え!」
 顧問の先生の喝で部活が締めくくられる。3年生の部員達は最後の大会に相当力を入れているようである。私も付いていくのが必死だ。
「美波。毎日勉強だね」
「がむしゃらだよ」
 他の部員と他愛のない話で私の激動の部活動は今日も終わりを告げる。私が書道部に入部したのも入学式の書道パフォーマンスに一目惚れしたのが理由である。毎日滴る汗を拭う暇もない青春の日々を送っている。私は、自分の実力不足にもどかしさを感じずにはいられないまま大会を迎える事になった。

 大会当日。
 リズムカルな音楽に合わせて全身を鼓舞して大きな半紙に書き殴る。
 1年生の私も自分のできる限りの最大限の努力をして文章を綴る。
「明日にときめけ! 我が青春! 希望の桜は君の満開を待っている!」

 結果は……言うまでも無い。
 優勝のトロフィーは私の心のアルバムに今でも飾ってある。
青春
公開:24/01/23 08:00
書道

谷口文章( 北海道 )

小説家を夢見ています!
毎日作品1つを投稿していますが、バラバラなテーマです(笑)

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