どーなつの穴

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どーなつの日にどーなつを食べていたら。

ふと。

まぁるい穴が気になった。

この穴を塞いだら、どうなるんだろう…

試しに、親指と人差し指のはらで塞いでみた。

すると、

「速報です。」

つけっぱなしだったテレビからアナウンサーの真剣な声が響いた。

「突然、各地で井戸や貯水池の水が何らかの物体で塞がれて使えなくなり、深刻な水不足が発生しています! それだけではありません、あらゆる資源や物資に影響が…」

直後、アナウンサーは私を睨んで言った。

「そこのあなた!今すぐ、どーなつの穴から指をどけなさい!!」

私は慌ててどーなつを離した。

アナウンサーはほっとした顔になった。

どうやら、深刻な事態は解消されたらしい。

何食わぬ顔で次のニュースを読み上げているアナウンサーを見つめながら、

もう二度と、どーなつの穴を塞いだりはしない、と誓った。
SF
公開:24/01/21 22:55
更新:24/07/21 12:13

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