蜘蛛の糸

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今、天国から一本の細い糸が垂れ下がっている。
男は迷いなくその糸を掴み、睾丸へと括りつける。糸がゆっくりと天国へと昇り始める。
痛みに耐える男。その表情に反し、睾丸はまるで水晶のように青く輝く。
その美しさに地獄の亡者はもとより閻魔大王でさえ見惚れた。
もうすぐ天国…そこまで迫ったところで糸に限界が訪れる。
もうダメか…そう思われた時、男の体を救う者がいた。
「くるりんぱ」
そう言って、先に天国に来ていた男のかつての仲間が男を救った。帽子で男の体を受け止めた。
男を救った時こそ、お釈迦様かと見間違うかの如く大きかったかつての仲間。
だがその実は、生前と変わらぬ愛嬌のある小男。
「南部さん。一人で熱湯風呂やってもつまんないです。天国で面白い事始めませんか?」
男は頷く。ここでも過激なパフォーマンスを披露してやろうと。
でもその前に再開を喜ぶべく、二人は天国の門より先に居酒屋の暖簾をくぐった。
公開:24/01/21 21:15
追悼

幸運な野良猫

yahoo!サーバーに問題が発生したらしく2022年9月1日より2週間入れなかったので新規にアカウント取得。
半年以上毎日Yahoo!IDでログインを試みるも、現在進行形でログインできない状態です。#EY003って何だ?
運営に報告するも、ずっと無視されております。自動応答メールだけが返ってくる…1年経過で、もう諦めた…

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