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卒業式の後、悠はもう使うことのないランドセルを名残惜しそうに撫でた。
「今日でランドセルも卒業だけど、実は最後に仕事が残ってるのよ」
「仕事?」悠は眉をひそめた。
「卒業証書をランドセルに入れて無事卒業したことを報告するの。すると明日の朝にランドセルからお祝いの贈り物が届くの」
「何それクリスマスみたい」悠の目が輝く。
「6年間、悠のことを傍で見続けたランドセルだから悠のことは何でも知ってるのよ。きっとこれから役にたつものを用意してくれるはずよ」
「ママのときもそうだったの」「もちろん。ママのことちゃんと見てくれてたんだって嬉しかったわ」
「何だろう。ドキドキしてきた」と丁寧に卒業証書をランドセルにしまった。
寝静まった悠の傍でランドセルは卒業証書を確かめた。
おめでとう 喜んでくれるといいな
最後の役目を果たすべく、共に見続けた協力者に目配せをする。
協力者はそっと錠前に手を伸ばした。
「今日でランドセルも卒業だけど、実は最後に仕事が残ってるのよ」
「仕事?」悠は眉をひそめた。
「卒業証書をランドセルに入れて無事卒業したことを報告するの。すると明日の朝にランドセルからお祝いの贈り物が届くの」
「何それクリスマスみたい」悠の目が輝く。
「6年間、悠のことを傍で見続けたランドセルだから悠のことは何でも知ってるのよ。きっとこれから役にたつものを用意してくれるはずよ」
「ママのときもそうだったの」「もちろん。ママのことちゃんと見てくれてたんだって嬉しかったわ」
「何だろう。ドキドキしてきた」と丁寧に卒業証書をランドセルにしまった。
寝静まった悠の傍でランドセルは卒業証書を確かめた。
おめでとう 喜んでくれるといいな
最後の役目を果たすべく、共に見続けた協力者に目配せをする。
協力者はそっと錠前に手を伸ばした。
ファンタジー
公開:24/01/20 17:40
まずは自分が楽しむこと。
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