旅立ちのお守り

2
1

志望校を前に足がすくむ。試験当日。やれる事はやってきたつもりだ。
それでも私の学力ではレベルが高すぎる学校。そこに分不相応にも受験しようとしている。拭えない不安に逃げ出してしまいたくなる。
ふと隣を見ると、私と同じように不安げな表情を浮かべる人。その人は両手に持った小さな靴を見て、足を一歩踏み出した。
私の視線に気づいていたのだろう。その人は振り向かず言う。
「これは私のファーストシューズ。この靴で私は心配する親をよそに、自分の足で進みたい道を行きました。この靴はお守りです。私はまだ子供だから、無鉄砲に突き進みます!」
その人の行く先に、幼子が見えた気がした。その隣に幼い私が見えた気がした。
その影を追うように私も一歩足を踏み出す。
私は今から冒険をする。若者らしく無謀に全力で挑戦。
失敗しても死ぬわけじゃない。逃げるのは最後の手段だ。
その人と並んで歩く。小さな靴が私にも勇気をくれた。
公開:24/01/13 20:40

幸運な野良猫

yahoo!サーバーに問題が発生したらしく2022年9月1日より2週間入れなかったので新規にアカウント取得。
半年以上毎日Yahoo!IDでログインを試みるも、現在進行形でログインできない状態です。#EY003って何だ?
運営に報告するも、ずっと無視されております。自動応答メールだけが返ってくる…1年経過で、もう諦めた…

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容