逆浦島太郎
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ほんの出来心だった。
公園で一服して、煙草を池に捨ててしまった。
ふっと白い息をはいて帰ろうとしたとき、
「兄ちゃん、ちょっと待ちな」
振り返ると、足元に一匹の亀がいた。
口に煙草を咥えている。
「なんですか・・・」
「たばこをくれてあんがとよ。おかげでこの池は俺の一人勝ちだ」
一人勝ちとはどういうことだろうか。まわりには他の亀はいない。
「お礼にいいもんやるよ。」
亀は池に中に飛び込むと、小さな箱を甲羅に乗せて戻ってきた。
「煙草の礼だ。家に帰ったら開けな」
箱を持ちかえり、玄関まで来た。こんなものを持っていたら家族に怪しまれる。
その場で開けることにした。
すると箱からもくもくと煙がたちこめた。
「ただいま」
「あんたこんな時間まで何やってたの、宿題終わったの?」
いるはずのない母親がいた。家は田舎の実家そのものだった。
私は小学生のような小さく若々しい姿になっていた。
公園で一服して、煙草を池に捨ててしまった。
ふっと白い息をはいて帰ろうとしたとき、
「兄ちゃん、ちょっと待ちな」
振り返ると、足元に一匹の亀がいた。
口に煙草を咥えている。
「なんですか・・・」
「たばこをくれてあんがとよ。おかげでこの池は俺の一人勝ちだ」
一人勝ちとはどういうことだろうか。まわりには他の亀はいない。
「お礼にいいもんやるよ。」
亀は池に中に飛び込むと、小さな箱を甲羅に乗せて戻ってきた。
「煙草の礼だ。家に帰ったら開けな」
箱を持ちかえり、玄関まで来た。こんなものを持っていたら家族に怪しまれる。
その場で開けることにした。
すると箱からもくもくと煙がたちこめた。
「ただいま」
「あんたこんな時間まで何やってたの、宿題終わったの?」
いるはずのない母親がいた。家は田舎の実家そのものだった。
私は小学生のような小さく若々しい姿になっていた。
その他
公開:24/01/14 13:54
ご覧いただきありがとうございます。
俳優業の傍ら、趣味でショートショートを製作しています。
田丸先生の書籍を読んでから、楽しく作っております。
ご意見、ご感想いただけると嬉しいです。
名作文学の朗読Youtubeを行っています。
『http://www.youtube.com/@akky_roudoku』
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