風船

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パン、と風船が割れた。
中に封じ込められた空気が一瞬にして解放される。

なんだか、色々と馬鹿らしくなってしまった。
勢いではないことをしっかりと理論立てて説明したうえで、
私はボロアパートの鍵から熊のキーボルダーを抜いて、机の上に置いた。

最後にギシギシ音を立てて、鬱陶しいかったドアを閉めるとき、
彼は何か言っていた気がするが、もうどうでもよかった。

たばこの煙をくゆらせてから、また私は風船を膨らませる。
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公開:24/01/07 17:32

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