帰り道の宝石箱
4
2
烏が鳴き、日が傾き始めた頃。
今日も己との戦いが始める。
目の前に広がるのは通学路になっている商店街。
この時間、この商店街は一際輝いているのだ。
家系ラーメンの脂の良い匂いが空きっ腹をぶん殴る。
最近出来たカフェに人が並んでいる。お目当ては雑誌にも取り上げられたパスタだろうか。
ショーウィンドウできらきらしているケーキ達。
人の良いおばちゃんが大きな声で、焼きたての大判焼きを薦めている。
(我慢…我慢…!!)
耳に入る声を、鼻に香る香りをぐっと堪えて、一気に商店街を駆け抜ける。
この商店街自体は大好きだ。でも、この時間の商店街は、お財布と体重の敵なのだ。
「よしっ…!」
商店街の終わりまでやって来た。ここまで来たらもう大丈夫…
「あらぁ武田さんとこの娘さん!良かったらこれ食べていきな!揚げたてよ!」
「………」
好意を無駄に出来ないと、自分に言い聞かせて私は財布を開いた。
今日も己との戦いが始める。
目の前に広がるのは通学路になっている商店街。
この時間、この商店街は一際輝いているのだ。
家系ラーメンの脂の良い匂いが空きっ腹をぶん殴る。
最近出来たカフェに人が並んでいる。お目当ては雑誌にも取り上げられたパスタだろうか。
ショーウィンドウできらきらしているケーキ達。
人の良いおばちゃんが大きな声で、焼きたての大判焼きを薦めている。
(我慢…我慢…!!)
耳に入る声を、鼻に香る香りをぐっと堪えて、一気に商店街を駆け抜ける。
この商店街自体は大好きだ。でも、この時間の商店街は、お財布と体重の敵なのだ。
「よしっ…!」
商店街の終わりまでやって来た。ここまで来たらもう大丈夫…
「あらぁ武田さんとこの娘さん!良かったらこれ食べていきな!揚げたてよ!」
「………」
好意を無駄に出来ないと、自分に言い聞かせて私は財布を開いた。
その他
公開:24/01/06 07:53
ログインするとコメントを投稿できます