サンタと手料理とトナカイと

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仕事納めの翌日。彼が朝食を作ってくれた。
あまりの珍しさに今日、雪でも降るんじゃない?と思ってしまう。
「今朝、母さんの手料理を食べる夢を見たんだ。それで、今なら作れるんじゃないかと思ってね」
『へ~、そうなんだ』
彼の作ったサラダを口にする。
『あれ?このドレッシングってもしかして…』
「気が付いた?それ、君のお母さんの味だよ。僕が今日作ってみたのは君の母さんの手料理さ」
それはもう二度と食べられないと思っていた、私が大好きだった味。思わず、涙が溢れる。
「恋人がサンタクロース。きっと、サンタが君の為に、僕にレシピを教えてくれたんだね」
彼がそっと何かを差し出す。
「飛行機のチケット。僕は、君の実家に結婚の挨拶に行こうと思っている」
彼の目は数年前、私と駆け落ちを決意した時と同じ熱意を持っていた。
私も腹を括る。
愛車のソリオに乗り込むと、今度こそ両親を説得してやろうと鼻息を荒くした。
公開:23/12/27 20:57

幸運な野良猫

yahoo!サーバーに問題が発生したらしく2022年9月1日より2週間入れなかったので新規にアカウント取得。
半年以上毎日Yahoo!IDでログインを試みるも、現在進行形でログインできない状態です。#EY003って何だ?
運営に報告するも、ずっと無視されております。自動応答メールだけが返ってくる…1年経過で、もう諦めた…

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