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猫背で炬燵に飲み込まれている。
夏生まれ煌めく太陽育ちの私は、冬が苦手だ。炬燵の上でポツンと佇む蜜柑を眺めていると、昨日見つけた「常夏ダルマ落とし」のことを思い出した。「これで遊べば常夏気分!」というフレーズに思わず購入したが、炬燵に入ったままだと微妙に届かない所へ置いてしまい放置していた。孫の手でチョチョイと引き寄せ箱を開ける。中にはギザギザな葉の部分に、サングラスをかけたアロハシャツのダルマが乗っていることを除けば普通のパイナップルが入っていた。早速、海色ハンマーでスコーンとパイナップルを叩いてみると、抜き取られた部分が輪切りのパイナップルになって器へ積み重なっていく。見事にアロハダルマを着地させた瞬間、室温はぐ~んと上がり、天井は夏空に、絨毯は白い砂浜へと変わっていた。
ビーチチェアへと変身した炬燵の上でアロハダルマのウクレレ演奏を聴きながら、私は果汁溢れるパイナップルを頬張った。
夏生まれ煌めく太陽育ちの私は、冬が苦手だ。炬燵の上でポツンと佇む蜜柑を眺めていると、昨日見つけた「常夏ダルマ落とし」のことを思い出した。「これで遊べば常夏気分!」というフレーズに思わず購入したが、炬燵に入ったままだと微妙に届かない所へ置いてしまい放置していた。孫の手でチョチョイと引き寄せ箱を開ける。中にはギザギザな葉の部分に、サングラスをかけたアロハシャツのダルマが乗っていることを除けば普通のパイナップルが入っていた。早速、海色ハンマーでスコーンとパイナップルを叩いてみると、抜き取られた部分が輪切りのパイナップルになって器へ積み重なっていく。見事にアロハダルマを着地させた瞬間、室温はぐ~んと上がり、天井は夏空に、絨毯は白い砂浜へと変わっていた。
ビーチチェアへと変身した炬燵の上でアロハダルマのウクレレ演奏を聴きながら、私は果汁溢れるパイナップルを頬張った。
ファンタジー
公開:23/12/27 12:00
冬になると夏が恋しい
夏になると冬が恋しい
四季があるっていいことだ♪
いつもご訪問ありがとうございます!
元:ネモフィラは咲うです。大原さやかさんのラジオ「月の音色」では、ペンネーム:花笑みの旅人として投稿しております。
日常に寄り添い、読んだ人がほんのすこ~しだけ前向きになれるような物語を書けたらいいなぁと思っています。
現在、少々多忙につき投稿のみのログインになる可能性が高いです。よろしくお願いいたします!
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