素敵なすき間

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祖父が手にした酒を見て、首を傾げる。
最初見た時より減ってない?未開封なのに前見た時より隙間が広くなっているような…
「それは天使の分け前じゃ。良い酒はな、天使がこっそり飲みに来るんじゃよ」
祖父の説明に「へぇ…」と曖昧な返事を返す。
それよりも私は祖父が部屋に飾ってある酒瓶に釘付けだった。
その酒瓶は祖父の持つものとは逆に酒嵩が増している…こっちも未開封なのに何で増えてるの?
「そっちの瓶は天使が美味い酒を少しずつ溜めているんじゃ。その酒瓶が満杯になった時、儂も天国に行く時かの…」
縁起でもない事を言う祖父にムッとした私は天使の酒の封を切り、中身を捨てようとした。だが瓶からは一滴も酒が零れない。
「天使が美味い酒を守っている証拠じゃな。どれ、そのまま置いておくとしよう。その状態では酒も増やせまい」
瓶を逆さまにして飾り直す祖父。
この爺さんはまだまだ死なないな…と酒瓶の隙間を見て思った。
公開:23/12/21 20:30

幸運な野良猫

yahoo!サーバーに問題が発生したらしく2022年9月1日より2週間入れなかったので新規にアカウント取得。
半年以上毎日Yahoo!IDでログインを試みるも、現在進行形でログインできない状態です。#EY003って何だ?
運営に報告するも、ずっと無視されております。自動応答メールだけが返ってくる…1年経過で、もう諦めた…

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