意外な人からのクリスマスプレゼント

「メリークリスマス！」
心臓の病気で入院生活を余儀なくされている私をサンタが訪ねてきた。
「良い子のキミにプレゼントだ」
差し出されるアタッシュケース。中に入っていたのは心臓だった。
「キミに１００％適合する心臓だ」
私に適合する心臓が見つかったのは嬉しい。でも、話が唐突過ぎる。
「この心臓は、前世のキミから預かったものだ。前世のキミは大罪人でね…その行いの悪さで今、キミは病気の苦しみを味わされているんだ。…でも、そいつが死ぬ前に言ったんだ。『もし来世の自分が善人であるなら、自分はそいつの為に何だってしてやりたい』と。儂はサンタクロース。その願いを聞き入れ、ブラックサンタから預かった心臓をキミの心臓を届けに来た。今から手術を行うが覚悟は良いかい？」
こくりと頷く。私は前世の私の思いを無駄にしない。
その思いを受け取って、私も来世に何かを残すと決めた。
サンタさん、その時はまたお願いします。