まうん点

今日のテストもヤマが当たり、百点を取った。
そんな私を見て、苦笑いを浮かべる先生。
「お前のそれは満点（まんてん）というより満運点（まうんてん）だな」
先生、上手い事言うね。
確かにヤマが外れると追試という大怪我を負う。内申点にも響くし、危険な行為だから素人におすすめは出来ない。
その点、私はヤマの玄人だ。先生によって、どの場所に対してヤマを張ればいいのか人間観察はばっちりだ。
当然、そこに運要素は発生する。外れる可能性もあるのでヤマ以外の試験範囲も一応は確認しておく。
そのおかげで私はかろうじて赤点は逃れている。
点数の乱高下が激しすぎるから「お前のテストの点数は山の天気みたく変わりやすいな」とよく言われる。
私のテストを見て頭を抱える先生。もしかして高山病かな？
先生、ダメだよ。私に赤点取らせる為、私が勉強してなさそうなところにヤマを張るなんて。
ヤマってそんなに甘いものじゃないから。