ラーメン屋

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「ラーメン、ヒトツ、クダサイ。」
「ああ、うちの店、食券なんだよね。オモテにあるでしょ、食券機。」
「オモテ?」
「そう、オモテにあるから買って来て。」
「オモテ?オモテ、ワカラナイ。」
「オモテだよ。オモテ。オモテ出たら右手。すぐに食券機あるから。そこで食券を買ってここに持って来て!ホラ、行って。」
「オモテ、ミギテ、カッテ、キテ、イッテ?」
「だから何回、説明させんの。まずオモテ出るだろ!そしたら右手。食券買って、持って来る。わかった?」
「え~と。オモテ、ミギテ、カッテ、テテテ?」
「ああ!!まず、オモテ出るだろ、そうしたら右手。右手わかる?お箸持つ方。で、食券機で食券。食券ってなんて言うんだ。チケットか?まあ、いいや。チケット、バイ、オーケー?」
「ワカラナイヨ。」
「あんた何処の人?」
触手を空に向ける。
「はぁ?何処?空?あんた、ふざけてるの?」
宇宙人は困惑して、黙り込んだ。
SF
公開:23/12/12 18:39

ソフトサラダ( 埼玉 )

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時折、頭をかすめる妄想のカケラを集めて、短いお話を書いています。コメントは励みになります。とりあえず過去作の改訂版を中心に新作も載せていきます。よろしくお願いします。 
 

 

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