素敵なすき間

最近では注文にタッチパネルを採用する店舗も増えた。
客側からすれば店員を呼ぶ手間も省けるし、注文品の間違いもない。
店側からすれば人件費の削減にもなるし、サービスの向上にも努められる。
少々温かみには欠けるが、効率を求めるのならタッチパネルでの注文がいい。
そんなタッチパネル注文の際、私は商品と商品の間にある空白、隙間のような場所を何度かタップする。
するとどうだ。商品名は出ず、ただ金額のみが表示される商品が注文できるではないか。実はこれ、隠しメニューである。
それを注文すると、出てきたのはバイトの賄い飯。白米の上に豚の角煮と刻み海苔が乗ったシンプルな茶碗飯。これでたったの２００円。
安くて美味くて早い。これを注文できる隙間を私はいつだってタッチパネルの中、探している。
先日行った焼肉屋ではタッチパネルを軽く火に当てると隠しメニューが出てきた。
隙間にあぶり出し隠しメニューとは粋な店だな。