遠いお空に

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「パパ……パパはどこに行ったの?」
 幼い里美はパパの事が知りたかった。
「パパはねぇ……遠いお空に行ったのよ」
 ママの千里が里美を慰めるように抱き包んだ。
「いつ帰ってくるの?」
「里美がおりこうさんにしていたら、きっと帰ってくるわよ。ねっ」
「うん。里美おりこうさんにしている」
「そうそう。それでいいのよ」
 千里ママは、里美をギュッと抱きしめた。

数ヶ月後……パパは帰ってきた。
「パパ~!」
 里美はパパに抱きついた。
「里美はおりこうさんにしていたかい?」
「うん、おりこうさんにしていたから、パパが帰ってきたのね」
「そうだよ」
「あなた、お帰りなさい」
千里ママが、悟パパに優しく声をかけた。
「いやあ、月までの旅は長かったな」
「仕方ないでしょ。宇宙飛行士なんだから」
「フフフ、そうだな」
「わ~い!パパだ!パパが帰ってきた!」
 夜空には満月がキラリと輝いていた……
その他
公開:23/12/07 16:16

ふくらごはん( 北海道 )

 こんにちは。お読みいただきありがとうございます。まず私がつねづね心がけているのは、大勢の人がわかるようにする事です。それなりの読みやすさを求めています。
 そして継続は力なりです。
 よろしくお願いいたします

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