どこまでもミニチュア

私が手の平でものに触れるとみんな小さくなる。
友達とドッチボールしていても、私がキャッチすると豆粒みたいにちぢんじゃうし、授業中ノートに絵を書こうとしても、えんぴつは爪楊枝くらいの頼りない太さになってしまう。

一番困るのはごはんだ。
私は箸をもてないから、直接手で食べるしかないんだけど、食べ物も当たり前だが、小さくなる。
全然お腹いっぱいにならないから、最近だとお母さんと毎日近所の食べ放題のファミレスにいっている。

店員さんが今日もひきつった顔で迎えてくれる。
ごめんなさい、と思いつつ空腹には勝てず通いつづけている。