食べるよ。

今から僕は君を食べようと思うんだ。大丈夫。怖がらないで。僕は悪い奴じゃないから。ちゃんと君を隅々まで食べ尽て残さない様にするからね。僕はこれでもたくさん食べられるし好き嫌いないから。ただね、出来るだけ美味しく君を食べたいんだ。だから野菜と一緒に柔らかくなってね。そうすれば君も少しは綺麗になるかな。だって君少し臭いもん。ごめんね。正直に言った方がいいと思ってね。あ、そうだ。君に手紙とペンを渡さないとね。君にも家族や友達がいるだろうから何か伝えてないことがあるなら書いておいた方がいい。ちなみにペン先はかなり丸いから刺そうと思っても刺せないんだ。もちろん僕にも君にも刺さらないだろうね。…書き終わったかな？ならば手紙もペンも預かっておこう。ちゃんと送っておくから安心してくれよ。なんせ僕はいい奴だからね。じゃあこのお鍋に入ってくれる？
……さて、そろそろ時間かな。それでは手を合わせて、いただきます。