苦しむ嘘つき
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「君は宇宙の色を見たことがあるの?」
「…うん。あれを初めて見たときは心が踊ったものだよ!」
「そうなんだ!僕もいつか見てみたいなぁ」
俺は馬鹿な嘘つきだ。そんなもの見たことあるはずがない。正直に言えないから嘘をつき続けるしかないのだ。あいつは目が見えないから嘘がバレる事は絶対にない。けど心のモヤは日に日に深くなっていく。
「ねぇ!他にも色んな物の形や色を教えてよ!」
無邪気なあいつは俺の心を知ることもなく無邪気に話してくる。やめてくれよ。俺だって目が見えないんだ。海ってなんなんだ。宇宙ってなんなんだよ。けど本物を教えてくれる人はいない。俺らは目が見えないから爪弾きになってしまっている。あいつは気付いていないと思うけど俺らは寄り添うしかないんだ。だからお願いだよ。俺にもう何も聞かないでくれ。
「…うん。あれを初めて見たときは心が踊ったものだよ!」
「そうなんだ!僕もいつか見てみたいなぁ」
俺は馬鹿な嘘つきだ。そんなもの見たことあるはずがない。正直に言えないから嘘をつき続けるしかないのだ。あいつは目が見えないから嘘がバレる事は絶対にない。けど心のモヤは日に日に深くなっていく。
「ねぇ!他にも色んな物の形や色を教えてよ!」
無邪気なあいつは俺の心を知ることもなく無邪気に話してくる。やめてくれよ。俺だって目が見えないんだ。海ってなんなんだ。宇宙ってなんなんだよ。けど本物を教えてくれる人はいない。俺らは目が見えないから爪弾きになってしまっている。あいつは気付いていないと思うけど俺らは寄り添うしかないんだ。だからお願いだよ。俺にもう何も聞かないでくれ。
その他
公開:23/12/02 21:46
超ショートショート書いていきます
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