ハーフ＆ハーフ

自分で言うのもなんだが、私は凄腕の殺し屋だ。
そんな私には毎日山ほどの依頼がやってくる。当然これらすべては受けられない。
だから私はマネージャーを雇い、依頼の選別、報酬の確認、さらには私の身の回りのことまでさせた。
それくらいやらせても罰は当たらない。何せ私とマネージャー、報酬が折半である。完全なハーフ＆ハーフ。
命をかけている私と違い、安全圏にいるマネージャー。こんな奴に大金の半分を受け取る資格があるのか？最初はそう思った。
しかし、電気ガス水道に家賃に食費。これらはマネージャーに渡した大金から払われている。
さらに殺した相手に家族がいた場合、今後の生活が人並みに送れるようサポートまでしている。そういう財団を運営している。
私は凄腕の殺し屋だ。しかし、それ以外はさっぱりでね。
私の雇ったマネージャーは凄腕のマネージャーだ。殺すしか能のない私と違って、生かす事に特化した私の右腕だ。