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冬晴れの空に、私の息が白雲を浮かべる。
お散歩中、必ず立ち寄るカフェがある。住宅街に溶け込むように佇むそのカフェには小さなお庭があって、扉の鶯の装飾も愛らしい。落ち着いた店内では、窓際の席が特に私のお気に入り。

ここの自慢は「ツララドリップ珈琲」。注文すると、マスターはまず庭に出て、軒先で透明に輝くツララの下へカップを置く。次に、店の壁にあるハンドルをゆっくり回すと、店内が春のような暖かさになって、柱からは枝が伸び、次第に蕾もほころぶ。このお店は店自体がコーヒーメーカーで、温められた店の影響で珈琲色に染まったツララがポタン、ポタン、と雫となって落ちていく。ちなみに、「ちゃんと屋根でろ過された綺麗な水が凍ってできたツララなので、ご安心ください♪」と初めて注文した時にウインクしながらマスターに言われた。
コトンと置かれた雪解け味の珈琲。マスターは最後の仕上げに桜の花びらでハートを浮かべる。
その他
公開:23/11/21 20:42
研究室ライブ 配信内に出たワードを 自分なりに組み合わせたり アレンジして書いてみた

ネモフィラ(花笑みの旅人)( 気の向くまま )

読んでくれてありがとう!

寒い季節になったから、気が向いた時にふらりと立ち寄ってゆるーく投稿しています。

少し早いですが、よいお年を!

 

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