怨霊を上げる

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教室で騒ぐそいつに向かって、私はリモコンを操作する。
テレビの音量を上げるように、怨霊を上げていく。
そいつが突然悲鳴を上げた。怨霊が目に見えるようになったのだろう。
「何だお前ら!?」「こっちにくるな!?」
一人騒ぎ、暴れはじめる。私を始め、周りにはそれが気でも狂ったかのように見えている。
怨霊って奴は自分を認識できる奴に近寄ってくる。
きっとそいつにも今、怨霊が群がっているのだろう。いい気味だ。
ついには気を失ったそいつ。あ~、面白かった。
気もすんだし、そろそろ怨霊を下げてやるか。
リモコンを持つ私の手が動かなくなった。誰かに押さえつけられているかのようにびくともしない。
その腕が、指が勝手に動く。教室にいる全員の怨霊を上げていく。
教室にいる全員が私を見て悲鳴を上げた。
リモコンが私へと向けられる。怨霊が上げられる。
私にも怨霊が見えて来た。
私の腕を掴み、睨みつけるそいつがいた。
公開:23/11/10 20:18

幸運な野良猫

yahoo!サーバーに問題が発生したらしく2022年9月1日より2週間入れなかったので新規にアカウント取得。
半年以上毎日Yahoo!IDでログインを試みるも、現在進行形でログインできない状態です。#EY003って何だ?
運営に報告するも、ずっと無視されております。自動応答メールだけが返ってくる…1年経過で、もう諦めた…

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