鞠遊び
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旅先での初詣となった。訪れた神社には、たくさんの鞠が落ちていた。
赤に青、黄に緑、白に黒。真冬の太陽の光に照らされて、どれもキラキラと輝いている。
子どもたちは鞠を指さして騒いでいる。中には、鞠を拾ってその場でポンポンとついている子どももいた。
周りの大人も神社の人も、鞠のことは特に気にしていないようだった。中には、子どもと一緒に鞠をついている人もいる。
初詣の行列は遅々として進まず、私は暇つぶしに鞠の数を数えてみた。自分の番が来るまでに、ザッと二百くらいは数えただろうか。
神様に願うだけお願いごとをした帰り、あれだけあった鞠が、全て消えていた。
思わず神社の巫女さんに鞠のことを尋ねてみたら、柔和な笑みを浮かべて、もう神様のお帰りの時間ですからとだけ言われた。
あの鞠自体が神様だったのだと、その時になってようやく気がついた。
赤に青、黄に緑、白に黒。真冬の太陽の光に照らされて、どれもキラキラと輝いている。
子どもたちは鞠を指さして騒いでいる。中には、鞠を拾ってその場でポンポンとついている子どももいた。
周りの大人も神社の人も、鞠のことは特に気にしていないようだった。中には、子どもと一緒に鞠をついている人もいる。
初詣の行列は遅々として進まず、私は暇つぶしに鞠の数を数えてみた。自分の番が来るまでに、ザッと二百くらいは数えただろうか。
神様に願うだけお願いごとをした帰り、あれだけあった鞠が、全て消えていた。
思わず神社の巫女さんに鞠のことを尋ねてみたら、柔和な笑みを浮かべて、もう神様のお帰りの時間ですからとだけ言われた。
あの鞠自体が神様だったのだと、その時になってようやく気がついた。
ファンタジー
公開:23/11/13 06:59
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