再び宇宙へ

金属廃棄所に古びたロボットが捨てられた。ここは最後の場所だ。静かになったのでロボットは自分が分解される前に、自分の足、胴体、手に刻印されている地名の所を見ておきたいと思った。
よろよろと立ち上がり、重い足取りで船着き場に来ると明朝出港する船が刻印されている地名へ行く予定であった。
早速乗船して積荷の中に紛れ込んだ。
船は２日後に目的港に到着し荷物と一緒に降ろされ、ロボット工場に運び込まれた。工場の人がこのロボットを見つけ、昔のロボットはこんな足だったんだ。今造っている足がピッタリだからこれに換えてやろう。翌日には研究室の技術者達が集まり、一人の年配の技術者がこのロボットは初めて宇宙に行った記念すべきロボットだと告げた。
全体の部品も最新型の物に改良し、もっと研究して部品も交換して、皆で手を加えてみようよと誘った。
遂に最新型のロボットになり、宇宙探索用ロボットとして再出発して行った。