空中カラオケ

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なぜ人は空中に浮いているとテンションが上がるのか。それは、空中に浮くというのは、普段できない行動であり、非日常的であるからだ。非日常の中に日常を取り入れるというのは、新しい感情を生み出すのではないか。そんなことを考えた私は、空中カラオケを作った。空中カラオケとは、イメージとしては、アーティストが、ワイヤーで天井から吊られて空中で歌うライブシーンなんかを思ってもらえると良い。それを一般人もやるカラオケ店で再現しようというのだ。

<空中カラオケ始めました>

看板をでかでかと掲げると、興味を持った若者達が次々に入ってきた。
そして空中カラオケの魅力を感じて、良い気持ちになって帰っていった。やはり私の目に狂いはなかった。これは流行るぞ。売れるぞ。その狙いは当たり、空中カラオケは、すっかり浸透していった。そしてすぐ真似する店が出てきた。空中カラオケは、珍しくもなくなり、非日常を味わえなくなった。
公開:23/03/14 07:18

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
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・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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ブラウン・シュガー
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